子宮外妊娠とは何でしょうか

妊娠初期にはさまざまな気になることが起こります。突発的なお腹の痛みなどがでたら子宮外妊娠の可能性があります。子宮外妊娠では受精卵が卵管や腹膜、卵巣など、子宮ではない場所に着床してしまうことで起きます。尿検査等で妊娠反応が出ても超音波検査で胎嚢が確認できないときには、子宮外妊娠の可能性を疑います。妊娠4〜6週頃に激しい下腹部のいたみが起きます。卵管に着床した場合にはたまに自然に流産することもあります。でも妊娠8〜9週になるまで放っておくと、胎児が成長しきれなくなり卵管破裂の危険があります。
早期発見することがとても大切です。自分で検査薬を使って妊娠反応が出たらすぐに産婦人科で診察を受けましょう。
子宮外妊娠は、放っておくとあぶないので、お腹の痛みが強いときにはまず子宮外妊娠かも知れないと思い、素人判断はせずに産婦人科の医師に診察してもらいましょう。子宮外妊娠の治療は、手術して、受精卵を取り除くことになります。発見が遅れると、妊娠が進んでいて、手術が難しくなりますから、早期にしっかりした産婦人科でみてもらいましょう。
子宮外妊娠の治療は、重症の場合は、卵管ごと切除しますので、再び妊娠できなくなる可能性がありますけれど、発見が早く、軽症のときには腹腔鏡下手術という傷口も小さく回復も早い手術で済みますし、卵管も残すことができますので、また妊娠することが可能です。

子宮外妊娠はなぜ起こるのでしょう

子宮外妊娠になる人は、経産婦に多いです。それは、お産をしたときに、卵管が傷ついたのではないかと思われます。日本では割合に簡単に人工中絶できますから、子宮外妊娠はその時に受けた傷が原因であることも可能性としては考えられるかも知れません。
また、子宮外妊娠は年齢との関係性も若干あるようです。高齢になるほど発生頻度が高くなるようです。
子宮外妊娠が恐いのは、気づくのが遅れると、卵管流産や卵管破裂に至って、胎児のみならず母体にも、いのちの危険性があることです。卵管流産や卵管破裂の場合は、大きな手術になりますし、ながれた血液によって体内の色んな場所に血腫ができてしまい、ショック状態になることもときにはありますから、緊急に手術することになるでしょう。
子宮外妊娠の場合には、赤ちゃんが育つことはできないのですが、それよりもお母さんの危険を回避することの方が緊急を要します。それに、受精卵は未熟ですから成長の可能性は全くありませんし、早急の手術や治療が必要になります。未熟な受精卵を残しても無事に育つことはできないのですから、おかあさんのいのちを優先して、治療することをまず考え、専門医にすぐにお任せすることがとても大切です。

子宮外妊娠が疑われるときは

現代の医学においても、ほんとうに残念なことですが子宮外妊娠を予防することにはそのうまい方法というものはありません。初期に妊娠検査薬で調べたとしても、通常の妊娠と変わりません。ですから、妊娠したと喜ぶことももちろん良いのですが、妊娠が分かったら、まずは安心せずに、早めに産婦人科を受診することがとても大切です。初めての赤ちゃんならなおのことです。専門の産婦人科医は妊娠のごく初期から、超音波診断装置で子宮内の胎児を確認することができます。胎児が見られないときには子宮外妊娠の可能性について的確に判断することができます。
下腹部に少しであっても不快感があり、また少し血のみられるときには、直ちに診察を受けるようにしましょう。妊娠のごく初期には、子宮外妊娠とは気付かないこともあるでしょう。とくに最初の妊娠でしたら、自分で判断することは難しいかも知れません。生理と間違えやすい場合もあります。ですから基礎体温をきちんとつけていたら、子宮外妊娠の可能性に気付き易いので、妊娠の可能性があるときには、毎日基礎体温をつけておきましょう。
以前に子宮外妊娠の経験があって、卵管を切除した人の場合でも、残った卵管を使って妊娠するという可能性はありますので、あまり深く思い悩まずに専門医に任せることが必要です。

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